「御宿かわせみ(二十一)」平岩弓枝

鬼平はジジイが活躍する話が多いな」と書いたのだけど、かわせみは(特にこの巻は)娘っ子が主役の話しが多いかも。でもこれに入ってる話はちょっと悲しい。「富貴蘭の殺人」なんか、預かった蘭のせいで、あっさり殺されちゃったりするし、「独楽と羽子板」では自分に辛くあたった親父(継子虐めを止められない腑が無い親父)を結局は許すっていうけなげな娘が出てくるし、思わず「女子ファイトっ」って思う。まあそれにるいがそれにいちいち親身になるから、かわせみが事件に巻き込まれるわけだが。
でもってこの巻はジャケが非常にかわいい。犬張子がコロンと転がってる絵なんだか、「犬張子の謎」と謎というタイトルの割にちょっととぼけた感じがなんとも。