鬼平犯科帳(ニ)]池波正太郎

とうとう鬼平にも手を出してしまった。私はドラマの鬼平が好きであって、小説はどうだろうなあ…と手を出せずじまいだったのだが、この前新作をみたら何だか読みたくなったので、試してみたたら、面白かった。楽しみが増えた。かわせみとくらべるとやはりダークだし、エロ系の表現も生々しいっつーか、なんつーかだけど、ダンディな感じとかね、粋な感じとかね、義理とかね、そういうのが非常にかっこいい。が、たまたまこれには忠吾が活躍(?)する話が二つも入ってて、なんかもう忠吾は情けないことこのうえないんだけど、微笑ましい。実際そばにいたら、張り倒したくなりそうだけど。「女掏摸お富」のお富が切ない。そのお富をもう一度見のがそうか…と思いつつも、捕らえる鬼平も切ない。

新装版 鬼平犯科帳 (2) (文春文庫)

新装版 鬼平犯科帳 (2) (文春文庫)