「御宿かわせみ(二十五)」平岩弓枝

好みのお話ぞろいでした。「冬鳥の恋」の兄弟の悲しさとか、「宝船まつり」の連れ去られた弟をと重なってしまい赤ん坊攫いをしてしまった姉と(源さんのお陰でお咎めなし!)、連れ去られたけど実は生きていて、その姉の話を知って会いに来た弟が、姉を不憫に思い、かつ会える喜びをるい達に話す場面とか。


「大力お石」に出てくるお石のキャラクターの味とか、「女師匠」に出てくる師匠と、手を付けられない悪童と思われてる子が、誰にも言わずに一人その師匠の為にお百度詣りをしているって話とか。どれもなんだか、心にくるお話ばかりで。しかしるいの出番がちょっと少ない気がするのは気のせいかしら。