「異邦の騎士」島田荘司 原書房

久しぶりに読み返してみたら、まあ随分と御手洗のキャラクターが最近のものと違っていてビックリ。こんな人でしたっけ?って。ずーっと続けて読んでいると少しずつ変わって行くから気がつかないのか。

話のトーンは終始随分と暗くてなんとも気がめいるけど、後半に向けてどんどん謎が解かれていくと「あーそんなオチかよ!」と(悪い意味では無く)、そっかそっかそういう事ねーとすかっとする。言われてみれば「なんだよちゃんと考えれば御手洗じゃなくてもわかるんじゃないの」とは思うけど、読んでいるさなかはまるっきり石岡側の気持ちになってる自分。

最後の最後、どこまでいっても石岡が情けないのがなんとも。後これは加筆訂正が加えられた「改訂愛蔵版」なのだけど、最初に出たのと「ここが違う」っていうのは全然わかりませんでした。始めて読んだのは10年以上前で、それ以後は数度読み直してはいるはずなのに。

異邦の騎士

異邦の騎士